こんにちは、ウザワ石岡教室代表の西村直美です。
どうしても、一日遅れの更新になってしまいます。
今日は、久々に洋書絵本をご紹介します。
ノーベル平和賞最年少受賞者のマララ・ユスフザイさんと、同じパキスタン人の少年イクバル・マシーくんの実話が同時に読めるちょっと変わった絵本です。
マララさんの話は有名なので、ご存知の方も多いかと思いますが、イクバルくんの話は、児童労働についてのものです。わずかな借金のために4歳から、劣悪な環境下で奴隷のように働かされていた少年が、ある日そのような児童労働は違法であるという張り紙を見て、児童労働廃止運動を始めます。パキスタンじゅうの、自分と似たような境遇の子供たちに、違法性を説いて回り、アメリカでの講演までやってのけました。しかし、帰国後、彼の活動を快く思わない人間たちによって、12歳という若さで命を奪われてしまいました。
一冊の絵本のどちら側から読んでも、そのお話が終わった次のページでは、二人が出会っている絵が描かれています。この世では、かなえられなかった二人を出会わせてみたかったという、作者の思いが伝わってきます。
当教室の授業内で設けている「10分間読書」の時間に読んでくれた生徒もいます。
基本的な人権が守られない世界に生きている子供たち、勉強したくてもできない子供たちが、世界にはたくさんいるということを知り、この恵まれた日本で自分たちは何をなすべきか、考えるきっかけになってくれたらうれしいなと思います。